
TEL. 03-5530-8408
営業時間:月曜日~日曜日 10:00~19:30
無料経営相談には毎月の実施枠に限りがありますので、お早めにお問い合わせください。

「特変なし」「特記事項なし」サービス提供記録にこの記載をしている訪問介護事業所は運営指導で指摘される可能性が高いので注意です。
書き方のコツは、「行った支援」「利用者の様子」「対応・報告」の3つに分けること。長い文章でなくても、この3つが伝われば、次の担当者への申し送りに役立ちます。この記事では、排泄・入浴・調理など8場面の例文、記載例と、「特変なし」の書き換え方、サービス提供責任者(サ責)が確認したいポイントを紹介します。
サービス内容別の例文8選や、項目を写して使える記録の下書きテンプレートも、日々の記入にお役立てください。
記録とあわせて、事業所の書類も見直しませんか?
介護経営ラボでは、訪問介護の運営指導チェックリストを無料で配布しています。人員・設備基準や加算など、事業所全体の確認ポイントを押さえたい方におすすめです。
利用者名や提供日、開始・終了時刻、担当者名を記入したら、文章欄(備考欄)は次の3つの順に考えてみましょう。
備考欄は必ず記載する必要があり、空白や「特記事項なし」の記載はNGです。
例えば「掃除実施」だけでは、どこを掃除したのか分かりません。
場所と利用者の様子を添えると、訪問中のやり取りまで伝わる記録になります。
記入例:
居室の床に掃除機をかけ、トイレの便器・床を清掃した。
本人は椅子に座って会話され、「今日はトイレもお願いね」と話された。
終了後に清掃箇所を一緒に確認した。
チェック欄に記入したサービス内容を、備考欄へすべて書き直す必要はありません。利用者の様子や補足事項を残すと、重複を減らせます。介護労働安定センターの訪問介護事業所のための事務効率化Q&A・Q6(28~29ページ)にも、記録項目を整理し、事実を簡潔に書く工夫が紹介されています。
どうしても普段通りで何も変わらず、記録に何を書けばいいか悩む方が多いですが、前述した通り記載なしや特記事項なしだと運営指導で指摘されやすいので、「今日の会話内容」「表情」などを記載するように徹底してください。
上記のような文言を備考欄に記載するようにしてください。
サービス提供記録は、その日に実施した支援を記録する書類です。
「サービス提供実施記録」「訪問介護記録」と呼ぶ事業所もありますが同義です。
介護保険制度では、具体的なサービス内容等を記録し、利用者から申出があれば文書の交付などによって情報を提供することが定められています。
用紙や介護ソフトの形式が違っても、押さえたい項目は共通していますので普段の記録に、次の内容が残っているか見てみましょう。
| 確認する項目 | 記載・確認する内容 |
|---|---|
| 基本情報 | 利用者名、提供年月日、担当ヘルパー名。 |
| 提供時間 | 実際の開始・終了時刻。遅延・中断・予定変更があれば経緯も残す。 |
| 実施した支援 | 排泄、入浴、調理、掃除などの具体的内容。本人が行った部分と介助した部分。 介護ソフト上で記録できる場合は、サービス内容にチェックするだけでOK |
| 利用者の様子 | 本人の発言、動作、食事量など。家族から聞いた話は、誰の話かも添える。 |
| サービスの変更・未実施 | 予定から変わった内容、行わなかった支援、その理由。本人の意向や相談の経緯。 |
訪問介護計画書は「これから実施する支援の計画」
サービス提供記録は「実際に行った支援」を示します。
訪問介護計画書に「入浴介助」とあっても、記録では、洗身や浴槽の出入りなど、その日に介助した内容を書きます。
一方、サービス提供票は月単位の予定や実績を管理するものです。
提供票に実績が入っていても、それだけでは利用者の様子や介助の内容は分かりません。
日々の記録と合わせて確認しましょう。
計画書の内容も見直したい方は、訪問介護計画書の作成・見直しの進め方で、作成の流れを紹介しています。
ここからは、記録の文章欄に使える書き方を、身体介護・生活援助などの場面、サービス内容ごとに見ていきます。
実際の訪問介護事業所の書類に基づいて作成いたしました。
記入例:10:10、本人より「トイレに行きたい」と希望あり。手すりを使って立ち上がり、トイレまで付き添った。ズボンの上げ下げを介助し、排尿を確認した。排尿時の痛みを尋ねると「痛くない」と返答あり。終了後は手すりを使って立ち上がり、居室の椅子まで付き添った。
「排泄介助」とひとまとめにせず、移動や衣類の上げ下げなど、介助した部分を残してください。本人の言葉は「痛くない」とそのまま書くと、ヘルパーが見て判断したことと区別できるので、具体的に書くように注力してみてください。
記入例:浴室への移動に付き添い、背部と足先の洗身を介助した。顔と胸部は本人が洗われた。浴槽の出入りでは手すりを持たれ、立ち上がり時に身体を支えた。入浴後は下着とズボンの着用を介助。本人より「さっぱりした」と発言あり。
洗身・移動・更衣のうち、どこを介助したかが分かるように書きます。皮膚の状態を残すときも、「全身異常なし」ではなく、実際に見た部位と様子を記しましょう。
記入例:本人が選ばれた前開きの上着への更衣を支援した。右腕はご自身で袖を通され、左腕の袖通しと背中側の裾を整える部分を介助した。ボタンは上から2個をご自身で留められ、残りは希望を確認して介助した。
袖を通す、ボタンを留めるなど、本人ができた動作も大切な情報です。次の担当者が、どこを見守り、どこを手伝えばよいか判断しやすくなります。
記入例:昼食を配膳し、食事中にスプーンへ食べ物をのせる部分を介助した。口へ運ぶ動作は本人が行われた。用意した主食の約3分の2、副菜の約半量を摂取。本人より「もうお腹いっぱい」と発言があり、食事を終えた。終了後、口の周囲を拭く介助を行った。
「食欲がない」と書くより、食べた量と本人の言葉を残す方が伝わります。
目分量なら「約半量」のように、確認できた範囲で記入しましょう。
記入例:本人と献立を確認し、昼食用の野菜スープと卵焼きを調理した。使用した調理器具を洗い、台所の作業台を拭いた。本人より「スープはお昼に食べる」と発言あり。食事はまだ召し上がっていないため、摂取状況は未確認。
調理したことと、本人が食べたことは分けて書いてください。掃除の場合は、居室・台所・トイレなど、実際に清掃した場所を残しましょう。
記入例:本人と購入品を確認し、2,000円をお預かりした。依頼のあった牛乳・食パン・豆腐を購入し、代金は合計748円。帰宅後、品物・レシート・お釣り1,252円を本人と確認してお渡しした。
預かり金、購入金額、お釣りが合っているかを確認します。金銭管理簿を別に使っている事業所では、サービス提供記録と照らし合わせられるようにしておきましょう。
記入例:13:05、入浴を案内すると本人より「今日はお風呂に入りたくない」と発言あり。理由を尋ねたが、詳しい返答はなかった。13:08にサ責Aへ電話で報告し、入浴を無理に勧めず、予定していた更衣の希望を確認するよう指示を受けた。本人が更衣を希望されたため、上衣の更衣を介助した。入浴は実施せず、13:25に実施内容をサ責Aへ報告した。
「拒否あり」だけでは、その後の対応が伝わりません。
本人の言葉、サ責へ相談した内容、実施した支援と見送った支援を順に残します。実施していない入浴にチェックが入っていないかも見直しましょう。
サ責は報告を受けたら、計画・実績・請求への影響を確認します。ヘルパーが一人で変更を判断せず、相談できる手順を決めておくことも大切です。
記入例:14:05、本人より「今朝から膝が痛くて立つときにつらい」と発言あり。椅子から立ち上がる動作の途中で座り直された。14:08にサ責Aへ電話し、本人の発言と動作を報告した。歩行を伴う支援はいったん見合わせ、本人が座った状態で見守りながら連絡を待つよう指示を受けた。14:15、サ責Aから家族・担当ケアマネジャーへ連絡し、長女が来訪する旨の連絡があり、本人へ伝えた。14:30に長女が到着し、本人の発言と観察した動作、サ責との連絡内容を引き継いだ。引継ぎ時、本人は椅子に座って長女と会話されていた。予定した浴室への移動と入浴は実施しなかった。
本人の言葉と実際に見た動作を書き、誰に報告してどう対応したか、その後の様子まで残します。急を要するときは記録よりも必要な対応を優先し、落ち着いてから経過をまとめましょう。
専門家の声専門家:片山海斗の声
サービスに変更があった場合や、いつもと利用者様の様子が違う場合は、必ず記録に残すように心がけてください。運営指導の際には、介護計画書の内容に基づいたサービスかどうかが一番重要視されます。
記録の書き方や、書類に不備がある方は、専門家に相談するようにしてください。
「特変なし」と書いた日は、何を見てそう判断したのかを振り返ってみましょう。変わった出来事がなくても、会話や動作、本人から聞いたことは記録に残せます。
例えば、「居室の椅子で新聞を読まれていた。声をかけると顔を上げて返答あり。『昨日はよく眠れた』と話された」といった短い記載でも、その日の様子が伝わります。毎回違う出来事を探す必要はありません。実施内容のチェック欄と合わせて、訪問時の様子が読み取れるかを確かめましょう。
「元気がない」「わがまま」といった言葉は、人によって受け取り方が変わります。見たことや聞いた言葉に置き換えると、担当者が変わっても状況を共有しやすくなります。
| 伝わりにくい表現 | 事実が分かる書き方の例 |
|---|---|
| わがままで入浴拒否 | 入浴を案内すると「今日は入りたくない」と発言。理由を尋ねたが詳しい返答はなく、サ責へ報告した。 |
| 元気がなかった | 訪問中は椅子に座って目を閉じる場面があった。声をかけると開眼し、「昨夜あまり眠れなかった」と話された。 |
| 食欲がない | 用意した主食は約半量、副菜は約3分の1を摂取。「これで十分」と話され、食事を終えた。 |
| いつも通り掃除した | 居室の床に掃除機をかけ、トイレの便器と床を清掃した。 |
| 昨夜転倒した | 同居の長女より「昨夜、居室で尻もちをついた」との話あり。ヘルパーはその場面を目撃していない。 |
| 報告済み | 10:35、サ責Aへ電話で本人の発言と観察した様子を報告。受けた指示と対応結果は連絡欄に記載した。 |
家族から聞いた話は「長女より」、本人の話は「本人より」と、誰から聞いたのかを添えます。目撃した出来事か、聞いた話かを、次の担当者が区別できます。
書き始めるまでに時間がかかる方は、先に次の項目をメモしてみてください。内容がそろってから、事業所の記録用紙や介護ソフトにまとめると書きやすくなります。
利用者名: サービス提供年月日: 実際の開始時刻: 実際の終了時刻: 担当ヘルパー名: 【行った支援】 ・本人が行ったこと: ・ヘルパーが介助・支援したこと: 【本人の様子・言葉】 ・見て確認したこと: ・本人の言葉: ・家族等から聞いたこと(誰から聞いたか): 【予定からの変更・未実施】 ・内容と理由: 【対応・報告】 ・報告日時/相手/方法: ・報告した内容: ・受けた指示/行った対応/その後の状況: 【次の訪問への申し送り】 記録者: 記録日時: 追記・訂正がある場合の日時/記録者/理由:
すべての欄を埋めようとせず、その日に確認できたことを残します。未確認の事項や該当しない欄の扱いは、事業所内でそろえておきましょう。
ヘルパーの記録を確認するときは、文章の長さよりも、計画・実施内容・報告・実績に食い違いがないかを見ることが大切です。次の5点を確認しましょう。
| 確認する点 | 照合するもの・確認後の対応 |
|---|---|
| 1.誰が、いつ提供したか | 提供記録と勤務・訪問予定を照合。違いがあれば担当者に確認する。 |
| 2.計画と実施内容がつながっているか | 訪問介護計画書と提供記録を照合。未実施・変更があれば、理由と相談の経緯を確認する。 |
| 3.チェック欄と文章が一致しているか | 「入浴中止」なのに入浴実施へチェックしていないか、前回の文章や数値が残っていないかを見る。 |
| 4.変化や連絡が対応につながっているか | 報告先、受けた指示、その後の対応、次回の申し送りが残っているかを見る。 |
| 5.実績・請求の判断を説明できるか | 提供票の実績や請求内容と照合。予定変更・中断等がある場合は、記録を根拠に算定上の扱いを確認する。 |
記録には、実際にサービスを開始・終了した時刻を書きます。一方、介護報酬の算定に用いる所要時間は、計画した支援に必要な標準的な時間が基本です。実際にかかった分数だけで、請求区分が決まるわけではありません。
予定と違いがあったときは、記録の時刻を合わせるのではなく、理由と実施内容をサ責・管理者が確認します。算定上の考え方は、訪問介護費の算定基準・注1で確認できます。
特定事業所加算を算定している場合は、日々の記録とともに、訪問前の指示・訪問後の報告も確認します。必要な内容は、特定事業所加算の指示・報告の要件で解説しています。
事故が起きたときは、提供記録への記載に加えて、事業所の手順や指定権者の取扱いに沿った連絡・記録が必要です。関連する書類をまとめて見直す際は、訪問介護の運営指導で確認される書類と準備の進め方も参考にしてください。
運営指導に向けて、確認漏れを減らしたい方へ
日々の記録を見直したら、人員配置や加算の要件も確認しておきましょう。無料のチェックリストを使って、事業所の対応状況を一つずつ点検できます。
専門家の声|編集用・公開前に差し替え
質問:忙しいサ責でも続けられる、記録の確認方法を教えてください。どの利用者・どの書類から確認するとよいでしょうか。
補助質問:記入漏れを見つけたとき、ヘルパーにはどのように追記を依頼していますか。
回答:________________
氏名・肩書:________
対象サービス・時期・地域:________
回答・確認日:________
書き忘れに気づいたらサ責へ共有し、担当ヘルパーのメモや連絡履歴を確認します。追記する際は、サービスを提供した日時と追記した日時を分け、誰が、何のために追記したかを残しましょう。
紙なら元の記載が読める方法、電子記録なら変更履歴が残る方法など、事業所で訂正のルールを決めておくと迷いません。思い出せない内容を推測で埋めず、確認できた事実を記入します。
国の指定居宅サービス等基準・第39条第2項では、訪問介護計画や具体的なサービス内容等の記録を、完結の日から2年間保存すると定めています。
ただし、自治体の条例によって期間や数え始める日が異なります。例えば大阪府の条例・第43条第2項では、具体的なサービス内容等の記録は、提供した日から5年間の保存です。
自事業所に適用される条例を確認し、「どの記録を、いつまで残すか」を一覧にしておきましょう。年数だけでなく、いつから数えるかも忘れずに確認してください。
紙から介護ソフトへ移行するときは、保存した記録を後から探し、確認・出力できるかを確かめます。電子保存の規定は、国の基準第217条「電磁的記録等」にあります。利用者への書面交付を電子的に行う場合には、相手方の承諾などの条件も確認しましょう。
作成者や変更履歴、閲覧権限、バックアップの管理も決めておきます。音声入力や定型文は便利ですが、誤変換や前回の日時・数値が残ることもあります。保存前に、その日の内容になっているか読み返しましょう。
国の基準第19条には、毎回のサービス提供記録に利用者の署名・押印を必須とする規定はありません。提供内容を本人に確認してもらう方法は、指定権者の取扱いを踏まえて事業所で決めておきましょう。
例えば、青森市の集団指導Q&A・問9では、基準上の押印規定はないとしたうえで、内容確認のために押印を受けるのであれば、サービス提供後が望ましいと説明しています。
SOAPは、本人の訴え、観察した事実、評価、今後の計画を分けて書く方法です。国の基準第19条で、SOAP形式が指定されているわけではありません。事業所の様式に合わせて、支援内容と利用者の様子を具体的に残しましょう。
定型文を使う場合も、その日の支援と様子に合わせて書き直します。同じ支援でも、本人の発言や食事量、必要だった介助まで同じとは限りません。前回の文章を残したままにせず、保存前に一つずつ確認しましょう。
訪問介護の記録は、次に訪問するヘルパーや、支援を調整するサ責への大切な申し送りです。「何をしたか」「どうだったか」「どう対応したか」が分かれば、短い文章でも必要な情報は伝わります。まずは今日の記録を一つ見返し、あいまいな言葉を具体的な動作や本人の言葉に置き換えてみましょう。
すでに運営指導の通知書が届いている方や、記録・計画・請求の内容を個別に確認したい方は、運営指導対策サービスもご覧ください。現在の書類や運用をもとに、不足している点や見直したい点を整理します。
お気軽にお問い合わせください。
「運営指導が怖い…」 「加算を取りたいけど、どうやっていいかわからない…」など
介護経営のお悩みについて 無料でご相談を承ります。
まずはお気軽に、現状のお困り事や抱えている課題を教えてください。
LINEからは「経営顧問カスタマーサポートデスク」を友だち追加してください。
TEL. 03-5530-8408
平日8:30~17:30(年末年始・GWは除く)
無料経営相談には毎月の実施枠に限りがありますので、お早めにお問い合わせください。

