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介護経営ラボ

【完全版】実地指導とは?対策すべきポイントを専門家が徹底解説

監修者

片山海斗

介護経営コンサルタント。全国の介護事業所にコンサルティングを実施し課題を解決している。自ら介護事業所を経営しながらも7社の取締役・理事を務めている。担当コンサルティング領域は「経営領域」「現場領域」ペーパレス化や業務改善、IT化を専門としている。

実地指導とひとえに聞くと、非常に恐怖を感じている介護事業所の方が多いですが、実際はそんなことありません。
今回は、実地指導に関してわかりやすく、具体的に解説します。

「そもそも実地指導ってなに?」

「実地指導対策したい」

「実地指導の通知が届いた(汗)」

という方は、必ず最後まで記事を読んでください。
※本記事は専門家監修のもと作成されています。

そもそも実地指導とは?

実地指導とは、行政が介護事業所に訪問し「運営が適切に実施されているか」を確認することを指します。
(厳密にいうと介護保険法24条に基づく)

運営が適切に実地されているとは、法令違反や運営基準違反、介護請求の不正がない事業所であるということです。実地指導があるタイミングは原則6年に1回と定められていますが、市町村によっては3年に一回という場合もあります

実地指導と監査の違いは?

「実地指導は監査と一緒」と勘違いしている介護事業者の方がいますが、間違いです。

監査とは、実地指導で「人員基準・設備基準・運営基準」や「介護請求」に関して何かしらの不備があったり法律違反の疑いがある場合に実地指導から監査へ移行します。

監査の結果、指定取り消し等の行政命令が下されることになります。

年間平均の指定取消・停止処分件数は144件

介護_指定取消
厚生労働省:介護サービス事業所に対する指導・監査結果の状況

年間の平均取消・停止処分件数は144件と長期的にみれば増加傾向であるといえます。
※2021年2月の介護保険制度改正により一部実地指導の項目が変更になりました。

実際にあった指導事例集

実際に、実地指導から監査に移行し、指定停止や取消になった事例を紹介します。

平成25年/訪問介護・通所介護/計5事業所/指定取消

  • 人員基準違反
    サービス提供責任者が常勤専従ではなく、併設事業所の業務を兼務していた
  • 運営基準違反
    実態と異なる勤務表を作成し、架空の訪問介護員の名前を使用して虚偽のサービス実施記録を作成。介護報酬を請求。
  • 不正請求
    看護職員の欠如による人員基準違反があるにもかかわらず、減算を行わず満額の介護報酬を請求。
  • 虚偽報告
    生活相談員、看護職員及び介護職員について、不在日も出勤したように加工した出勤簿を監査時に県に提出。生活相談員、看護職員については、人員欠如。

行政指導は2通りある

都道府県や行政がおこなう指導は「実地指導」と「集団指導(個別指導)」の2通りあります。
少し複雑かもしれませんが、“指導”はとにかく2通りあるということだけ知っておけば大丈夫です。

集団指導(個別指導)の内容

集団指導とは、簡単にいうと「実地指導の簡易版」です。各事業所の法令遵守者(経営者や管理責任者)を集め、介護保険法に係る事務処理のアドバイスや指定取消の事例紹介などを説明会形式(例外あり)でおこないます。

※コロナウイルスの影響により集団指導から個別指導(面談)に変更している都道府県もあります(2021/9/15日-奈良県事例)

実地指導の内容

実地指導の内容は、介護保険の請求が適切におこなわれているか。人員基準が適正であるか。介護記録・計画書等の書類は適切に管理されているか、こと細やかに確認し、不正がないか徹底的にチェックします。

実地指導は「運営指導」と「報酬請求指導」にわかれている

行政指導の種類は「集団指導」と「実地指導」の2通りでしたが、「実地指導」は2つの項目に分かれています(上記図参照)。

運営指導

運営指導とは、名前の通り運営内容の指導です。(指導内容は厚生労働省が定める「運営指導マニュアル」に基づき行われています)

また運営指導も2項目に分かれています。運営指導内容は以下の通りです。

※誰にでもわかるように簡易的に説明していますので、より詳しいことを知りたい場合はこちらより無料の相談を受けてください。

利用者実態の確認(運営指導Ⅰ)

  • 数名の利用者(ランダム)の状況(虐待をしていないか)を口頭やアセスメントシートをもとに確認する
  • 身体の状況:身体拘束がないかどうか疑いがある利用者を確認する
  • 職員の状況:職員が慌ただしくしていないかどうかを確認する
  • 居室の状況:鍵・ストッパーがないかどうかを確認する

サービスの質について確認(運営指導Ⅱ)

  • 施設・事業所の管理者(施設長・またはリーダー)がどのように高齢者虐待に取り組んでいるかの確認をする
  • 高齢者虐待・身体拘束の勉強会や研修の記録を確認する
  • 事故発生時のマニュアルがあるかどうかを確認する
  • ヒヤリハットや事故報告書等が適切に作成されているかを確認する
  • 指定基準を満たしているか(運営基準・設備基準・人員基準)

報酬請求指導

報酬請求指導とは、簡単にいうと「不正の請求がないか」を確認することです。

※誰にでもわかるように簡易的に説明しています。

  • 介護職員処遇改善加算や特定事業所加算等の各種加算が適切に請求されているかどうかを確認する
  • 各種加算の算定要件(算定要件とは加算を取るための基準みたいなもの)を満たしているかどうかを確認する
  • 利用者の介護計画書やモニタリングを定められている期間で行っているか。
  • 重要事項説明書(契約書)に捺印があるかどうか

実地指導対策とは?

実地指導対策とは、運営指導・報酬請求指導に不正がないように前もって対策しておくことです。

実地指導対策のポイント

実地指導について掘り下げて、解説してきましたが、「どうやって対策するの?」という疑問が浮かんだと思います。ここからは実地指導の対策について「引っかからないためにどうすればいいか」を解説します。

実地指導対策をルーティン化する

実地指導通知が届いてから対策を始めてしまうと膨大な書類の確認をしないといけないので、必ず”抜け”がでてしまいます。

実地指導に引っかからないためには事前に実地指導に必要な書類をリストアップし、1ヶ月に1度、書類が適正かどうかを確認することが一番の対策方法です。

しかし、実地指導に必要な書類は事業(施設)形態により違うので、算定している加算を箇条書きにして、算定基準から必要な項目を洗い出しましょう。

弊社では、介護経営の専門家が訪問し、実際に実地指導対策をおこなっております。

もし実地指導が不安という事業者の方は、フリーダイヤルもしくは、無料で相談を受けてみてください。

実地指導の流れ

実地指導は最低でも3名(指導官)が行政より来所されます。
指導官は行政より渡されているチェック項目を確認しながら、事業者にヒアリングをしたり、該当される書類の確認をします。

実地指導の流れ
1ヶ月前実地指導の実施を通知(書類が行政より送付されます)
2週間前事前資料の提出
・人員基準が明確なもの(シフト表で可)
・直前の利用者数(別紙1)
・資格書のコピー
※地域によって書式が異なりますが、上記3つの都道府県が多いです。
当日事業所の視察
・重要事項説明書が掲示されているか
・重要事項説明書に必要な項目があるかどうかを確認する(重要)
※よく指摘される項目ですので「要確認」です
・個人情報(介護計画書やモニタリング、アセスメント)が鍵付きの書庫に入っているかどうか
・玄関口や洗面所に石けんを置いているか
・勤務実績(タイムカード)と事前提出書類の相違がないかの確認
・書類の確認(ほとんどの書類が見られます)
3ヶ月後まで行政から「実地指導対策の結果」が通知されます。
届いた書類の中に指導内容が書かれた書類があるので、それをもとに改善して行政へ報告します

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は実地指導の基礎知識から、対策のポイントを解説しました。
実際、実施指導は怖いものではなく普通に運営していればまず引っかかることはありません。

実地指導対策で重要なポイントは「ルーティン化」です。

実地指導で必要な項目をピックアップして1ヶ月に1度必ずチェックする環境を整えましょう。

もし不安なら、無料で専門家に相談できる窓口を設置しておりますのでフリーダイヤル0120-186-361もしくは、お問い合わせしてください。

監修者

片山海斗

介護経営コンサルタント。全国の介護事業所にコンサルティングを実施し課題を解決している。自ら介護事業所を経営しながらも7社の取締役・理事を務めている。担当コンサルティング領域は「経営領域」「現場領域」ペーパレス化や業務改善、IT化を専門としている。