【テンプレート付き】介護マニュアルの作成方法でおさえておきたいポイント

介護_マニュアル

実地指導のためだけにある介護マニュアルが多く、独自で業務マニュアルを作成している介護事業所は数えるほどしかありません。

今回は「介護マニュアルの正しい作り方」を解説していきます。

コラムの後半では「無料で使えるマニュアルテンプレート」もアップロードしていますのでご活用ください。

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目次

介護事業所のマニュアルは無駄で溢れている

よくある介護事業所のマニュアルイメージ
よくある介護事業所のマニュアルイメージ

介護事業所のマニュアルは「実地指導のため」だけになっている現状。

マニュアルがどこにあるかもわからない介護事業所も珍しくなく、とても「教育しやすい環境」が整っているとは言い難い。

マニュアルがあったとしても文字だけで見にくく誰でも理解できる内容ではありません。本当のマニュアルとは、教育コストの削減やマニュアルの浸透ができおり、さらに”マニュアルが活用されていること”といえます。

マニュアルを活用できていない場合の5つのリスク

  1. 介護事故が増える
  2. サービス質の標準化ができない
  3. 質問を受けて時間がとられることによる教育コストの圧迫
  4. 業務や介護保険制度の変化への対応が遅れる
  5. 業務に遅れが出て効率化ができなくなる

マニュアルが持つ意味とは

最初に、マニュアルが持つ意味について理解しましょう。

介護事業所におけるマニュアルとは、業務や仕事の方法論を書き記した独自の文書のことです。

介護スタッフが同じレベルで業務をおこない、一定のサービスの質を出すためにマニュアルが存在します。
マニュアルに”効率”を求めることで、大きなリスクマネジメントができますので、これから解説していきます。

効果のある介護マニュアルとは

ケアの質を担保(介護事故を未然に防ぐ)

マニュアルを作成・活用することで、業務手順を明確に示すことができ、介護スタッフに徹底させることが可能になります。

介護スタッフが業務をおこなう時、マニュアルがないと自分自身で手順を決めて実施する必要が産まれます。
自分で手順を決めてしまった場合、介護事故が起きてしまう原因になるので大変危険です。

マニュアルによって誰でも迷わずに、一定のサービスで業務をおこなえるようになるというのと、結果的に介護事業所としての信頼に繋がります。

虐待防止についての記事はこちら

教育コストの削減

新人教育がマニュアル化されていないことで、余計なコミュニケーションや調整によって多大な時間コストが掛かっている可能性があります。

教育マニュアルを作成することで、前述した「ケアの質を担保」することにもつながり、教育担当者の負担軽減につながります。

また、法人の理念に基づいた業務マニュアルを作成すると、潜在的に介護の在り方を意識することができ、定着率の向上、採用コスト削減にも貢献します。

マニュアル作りで気をつける5つのポイント

マニュアルが本来あるべき姿とは、誰でも視覚的に素早く理解できる内容で作る必要があります。

  1. 画像をメインに作成する
  2. 誰でも理解できる言葉を使って作成する
  3. フローチャート形式にする
  4. マニュアルの目的を明示する
  5. 目が付く位置に掲示する

画像をメインにする

よくある介護事業所のマニュアルイメージ

上記図(よくある介護マニュアルイメージ)を見ると、画像が一切ないことがわかります。

テキストのみだと、「どこに」「何を」記載されているか理解しにくく”素早く理解する”ことが難しくなります。
効果のあるマニュアルとは「視覚的」に理解できることが最も重要だということを忘れてはなりません。

誰でも理解しやすいマニュアルを意識する

誰も理解しやすいマニュアルとは、新人も、管理者も、有資格者も無資格者でも理解できる内容という意味です。

有資格者や管理者しか理解できない専門用語や難しい言い回しはマニュアルに記載しないことを徹底してください。
そうすることで、マニュアルが標準化されやすくなります。

フローチャート形式にする

よくある介護事業所のマニュアルの悪い例から、作成手順を学びましょう。

悪い「入浴マニュアル」記載例

【入浴マニュアル】

スタッフがシャワーの温度を確認し、利用者様の足元にかけて適温かどうかを確かめます。
シャワーの温度が突然変わってしまう場合があるので、シャワーの使用中は常にスタッフの指が水に触れているようにしましょう。また、足元は冷えやすいので洗髪中はお湯を張った洗面器につけておくのも効果的です。

良い「入浴マニュアル」記載例

箇条書きと注意書きにすることで随分とわかりやすくなったと思います。これ以外にも、図を用いたフローチャート形式にすることも有用です。

【入浴マニュアル】

  1. シャワーの温度を確認する
    ✔ 温度が変わる場合があるため常にシャワーヘッドに指を掛けて温度がわかるようにしておく。
  2. ご利用者様の足元にかける
    ✔ 洗髪する前に「足湯されますか?」等の声を掛けて、希望があれば洗髪中に浸かっていただく。

マニュアルの目的を明示する

マニュアルを作成する際には必ず最初の項目に「これは何のためのマニュアル」かを示した目的を記載しましょう。

記載することで、マニュアルの存在意義を読み手が理解でき、「まず、マニュアルを見てから上司に質問する」に変わります。そうすることで、教育のコストが削減できます。

目につく位置に掲示する

従業員に浸透しないマニュアルは無駄と言っても過言ではありません。

マニュアルは誰か特定の一人だけが使えるものでなく、誰が読んでもわかるように汎用的に使われることが大切です。

例えば、入浴マニュアルは脱衣所に掲示、教育マニュアルはスタッフルームの壁に、口腔ケアマニュアルは洗面台の壁に掲示しておくことで浸透します。

介護マニュアルを作成するためのテンプレート

弊社の専門家監修のもと、マニュアル作成のテンプレートを制作いたしました。

マニュアル完成イメージ

介護マニュアルのダウンロードはこちら

ご入力いただいたメールアドレス宛にダウンロード用のURL(Word形式)を送付させていただきます。

氏名・会社名・メールアドレスをご入力の上「確認」を押してください。

是非、貴社の事業にお役立てください。

※注意※
スマートフォンでは読みづらく活用しづらいので、必ずパソコンを使っての利活用をお願いします。

その他、活用いただけるツールやマニュアルをご用意

介護経営ラボでは、介護マニュアルのテンプレートだけでなく、事業所の経営上をその場ですぐに診断できる「無料経営診断ツール」や、開業マニュアル等を公開してます。

ぜひ、こちらもご活用しよりよい介護事業所の運営の糧としてください。

まとめ

今回は介護マニュアルの作成方法、効果のあるマニュアルについて解説しました。

無料のテンプレートを用意していますので、是非活用してみてください。
監修者:片山海斗

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